Japanese spiritスピリチュアルジャーニー

「japanese spirit」仏教における神と仏

スピリチュアルジャーニー epi.4
スピリチュアルな視点からアイデンティテーを探る旅
"A journey to explore identity from a spiritual perspective"

神道と仏教が融合した「神仏習合」の歴史

神道は、縄文時代から続く日本の土着の信仰。
森羅万象に八百万の神々が宿るとされる自然への尊敬の心で
アニミズム(自然・精霊信仰)や先祖の霊魂を大切にしてきた。

やがて、仏教が日本に伝来し神道と融合していく過程で「神仏習合」思想が生まれる。
神と仏は本来一体であり、神は仏が化身となって現れた姿であるとする「本地垂迹説」が広がる。

しかし明治政府は天皇中心の神道国家を目指し「神仏習合」を廃止。
神道と仏教を区別することで、政治と宗教を分断し、国家の統一を図る。

そして、仏とは、死んだ人のことでもなければ神のことでもなく、仏の「さとり」を開いた人となった。
仏教には52位のさとりがある。
山登りでも一合目よりも二合目、二合目よりも三合目と、登れば登るほど見える景色が広がるように、さとりも高いさとりを開くほど大宇宙の真理に近づく。

大宇宙の真理すべてとはどんな世界なのか?

当時、神仏分離政策は民衆の信仰に大きな影響を与え、混乱を招いた。
しかし今日、日本人は習慣的に神社にお参りし、寺にお墓参りに行く。
神道と仏教は日本人の心の中で別々の存在なのではなく両方が調和し合う。
「神仏習合」では両者は補い合う存在として千年以上にわたって敬われてきた。
宗教観の違いによって戦争を繰り返しているこの世界の中で、
日本人の宗教観は非常に柔軟でしなやかだ。
異文化を寛容に受け入れるのが日本人の精神性なのだ。

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